【親子登山の魅力5選】子連れ登山を楽しむための基礎知識とおすすめの山を紹介!

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親子で共有できる特別な時間をつくりたい…

親も登山経験ゼロだけど大丈夫かな?

ネットで調べても“親子向けの山”が簡単に見つからない…

親子登山は、ただのアウトドア体験ではありません。そこには、「家族の時間」をもっと豊かにする大きな価値があります。

 なぜなら、親子登山には「家族の絆が深まる」「子どもの主体性が育つ」「健康づくりやストレス解消に役立つ」など、研究や調査で裏付けられたメリットがたくさんあるからです。

この記事では、親子登山の魅力や基礎知識、おすすめの山を紹介します。

読めば、親子の登山があなたの家族の特別な楽しみになるでしょう。

子どもの成長を感じ、四季を味わい、心と体をリセットする――親子登山の楽しみ方は家族によってさまざまです。

ハイキングパパ

あなたの家族にぴったりの登山スタイルが、きっと見つかります。

目次

親子登山の5つの魅力

親子の山登りの写真

特に初心者に知ってほしい、親子登山の「5つの魅力」をご紹介します。

  • 親子の絆が深まる
  • 子どもの学びと自立心が育つ
  • 心身のリフレッシュ&ダイエット効果
  • デジタルデトックスで感覚がリセット
  • 成長の記録が思い出になる

親子の絆が深まる

親子登山は、家族の絆を深める絶好のチャンスです。 登山では協力が欠かせません。次の3つの体験が、親子の信頼関係をぐっと深めてくれます。

  • 一緒に登る
  • 助け合う
  • 喜びを共有する

コールマンの調査でも「家族での共同体験は家族コミュニケーションを高め、親子関係の向上につながる」とされています。

登山中に子どもが転びそうになった時に手を差し伸べる、険しい坂道で「がんばれ」と励ます。そうした場面の積み重ねが、日常では得られない“つながり”を育てます。 親子登山は、親子の心の距離をぐっと近づける貴重な時間です。

子どもの学びと自立心が育つ

子どもが山の稜線を眺めている写真

登山を通じて、子どもは「自分で考えて行動する力」を身につけいきます。山では正解がひとつではない場面が多く、子ども自身が判断する機会が多くあるでしょう。
たとえば――

  • どこで休もうか?
  • 水は今飲む? それとももう少しあと?
  • この道で合ってるかな?

このように自分で選んで行動する体験を通して、主体性や考える力が育まれます。 文部科学省も「自然体験は子どもの成長に効果的」と伝えています。

「こっちが近道だと思う!」「花が咲いてるよ!」と、自分から発見したり意見を言ったりする姿は、成長の確かなサインです。登山は、日常では得られない「体験から身につく学び」にあふれています。

心身のリフレッシュ&ダイエット効果

登山は、大人にとっても心と体を整える最高のリフレッシュ法です。

山道を歩くことは有酸素運動になり、森林浴にはストレス軽減や血圧低下の効果があることが、千葉大学の研究でも報告されています。

私自身も登山をきっかけに5キロのダイエットに成功しました。子どもと一緒に楽しみながら、無理なく運動習慣が身につくのも親子登山の魅力です。自然の中で体を動かす時間は、家族の健康づくりにもぴったりです。

デジタルデトックスで感覚がリセット

スマホから離れ、自然の中で過ごすことで「目の前の時間を実感する力」が戻ります。

日常では通知や画面に気を取られがちですが、山に入れば自然の音や香り、景色に意識を向けられます。感覚が研ぎ澄まされ、ストレス軽減にもつながるでしょう。

普段はYouTubeに夢中な子どもも、登山中は風や鳥の声に耳を傾け、大はしゃぎ。山の中にはデジタルよりも魅力的な世界が広がっています。

スマホを手放し、自然と向き合うことで感覚がリセットされ、心も整っていきます。

成長の記録が思い出になる

自然をカメラで撮影している子どもの写真

親子登山は、家族の「成長の記録」としても大きな価値があります。

登山を重ねるたびに、子どもの体力や考え方、表情が少しずつ変わっていくのがわかるでしょう。その変化を写真やメモで残しておくと、振り返ったとき、親も子も成長を実感できます。

去年は途中で座り込んでいたのに、今年は景色を見ながら歩けた――そんなシーンでは思わず写真に残したくなりますよね。

ハイキングパパ

家族登山は、登った分だけ、家族の思い出と成長が積み重なっていきます。

季節ごとの親子登山の魅力と注意点

山と青空

親子登山は、季節ごとに全く違う楽しみ方があります。それぞれの特徴を押さえて、安全に楽しみましょう。

  • 春の登山
  • 夏の登山
  • 秋の登山
  • 冬の登山

春の登山

春は親子登山デビューに最適な季節です。ただし、寒暖差や花粉には要注意です。

春は気温が安定し始め、自然が一気に目覚める時期。登山道にはフキノトウやスミレなど春ならではの草花が見られ、五感で季節の変化を楽しめます。

一方で、朝晩は冷え込む日も多く、子どもは寒暖差の影響を受けやすいため、服装選びが重要です。また、スギやヒノキの花粉がピークとなるため、花粉症の方には対策が必須です。

金峰山(熊本県熊本市)

標高665mと登りやすく、登山道も整備されています。山頂には東屋やトイレもあり、休憩しやすい環境です。春には桜や山野草が咲き、天気が良ければ熊本市街地や有明海、阿蘇まで一望できます。山頂付近では人懐っこいヤマガラが姿を見せ、手に乗せたナッツを食べる様子に子どもたちも大喜びです。

一ノ峯・二ノ峯(熊本県西原村)

春になると山一面が草原となり、なだらかな稜線の絶景を楽しめます。風が心地よく、ゆるやかな尾根道は3歳からでも歩きやすいコースです。眺望も抜群で「山に登った達成感」をしっかり味わえます。

春は自然の変化を体感できる季節。服装調整と花粉対策をすれば、親子登山にぴったりです。

夏の登山

夏は渓谷や高原で涼しさを楽しめる登山が魅力ですが、熱中症と虫刺されに十分注意が必要です。

川沿いのルートや標高の高い山では、夏でも快適に歩けます。水遊びや昆虫探しなど、夏ならではの体験も楽しめます。

ただし、炎天下や風のない登山道では体温が上がりやすく、熱中症の危険が高まります。

大観峰〜押戸石の丘〜鍋ヶ滝公園(熊本県阿蘇)

阿蘇周辺には車で移動しながら楽しめるやさしいハイキングスポットがそろっています。「大観峰」は車で近くまで行け、展望台からの阿蘇の大パノラマは圧巻です。「押戸石の丘」は草原の中で神秘的な巨石と360度の絶景を堪能できます。「鍋ヶ滝公園」では滝の裏側に入ることができ、夏場は涼しく子どもにも大人気です(事前予約制)。どのスポットも歩く距離が短いため、小さな子ども連れでも安心です。

菊池渓谷(熊本県菊池市)

深い森と清流が美しい九州屈指の渓谷です。木陰の遊歩道が整備されており、水遊びも可能。夏でも気温が20度前後と涼しく、ベンチや東屋も整っています。家族でゆっくり過ごせるスポットです。

夏は水辺や高原コースを選び、暑さ・虫対策を万全にして快適な親子登山を楽しみましょう。

秋の登山

秋は自然の美しさを感じながら、家族でゆったり歩ける最高の季節です。

湿度が低く視界もクリアで、紅葉が最も美しい時期。気温も適度で登山に最適なコンディションです。

ただし夕方は急に冷えるため、下山時間は早めに設定しましょう。枯れ葉で滑りやすい場所もあるため転倒にも注意が必要です。

くじゅう連山・牧ノ戸峠〜沓掛山(大分県九重町)

標高1,503m。秋には赤や黄色に紅葉した山肌が広がり、家族連れに人気のコースです。牧ノ戸峠から沓掛山までの往復は約2時間で、道が整備されていて歩きやすく、親子登山に最適です。途中の展望所から周辺の山々を一望できます。

俵山(熊本県西原村)

「萌の里」で遊んでから登山へ。片道は約3時間と長めのコースですが、秋は山肌が黄金色に染まり、風車とススキの風景が印象的です。体力のついた小学生におすすめのコースです。

秋はスピードより体験を重視。落ち葉に気をつけながら、ゆっくり季節を楽しみましょう。

冬の登山

冬は「静けさ」と「澄んだ空」が魅力。ただし次の3つへの備えが必要です。

  • 寒さ
  • 転倒
  • 日照時間短さ

人が少ない冬の山は静かで落ち着いた雰囲気があり、澄んだ空気の中での眺望は格別です。ただし日没が早く、道が凍結することもあるため、出発は午前中、下山は午後2時までが目安です。まずは低山や整備された遊歩道から始めると安心です。

由布岳(大分県由布市)

雪をまとった姿が美しく、絵に描いたようにきれいな山容をしています。標高は1,583mと高めですが、登山道は整備されており、親がしっかりサポートすれば子どもでも東峰の登頂が可能です(私の息子は6歳で登頂しました)。

立田山(熊本県熊本市)

冬でも歩きやすく、親子で気軽に楽しめる里山です。道はなだらかで小さな子どもでも安心。途中にある「お祭り広場」には木製アスレチックがあり、登山と遊びを両方楽しめます。

冬は静寂と非日常を味わえる季節。防寒と時間管理を徹底して、安全に親子登山を楽しみましょう。 

親子登山初心者が知っておくべき基礎知識

親子登山の初心者は、以下の4つの基礎知識を押さえておきましょう。

  • 登山のマナー
  • 親子登山に必要な装備品
  • 親子登山計画の立て方
  • 親子登山のコースタイムの決め方

登山のマナー

親子で登山するなら、登山マナーは最初に教えたい大切なルールです。

山は多くの人が利用する「共有空間」。他の登山者や動植物への配慮は、安全にも直結します。親の行動は子どもの学びとなるため、大人が良いお手本になることが大切です。

以下を実践しましょう。

  • あいさつをする
  • すれ違うときは登り優先
  • 大きな声や音楽は控える
  • ごみは必ず持ち帰る
  • 植物や動物にはむやみに触れない
  • 登山道を外れて歩かない

登山のマナーを身につけることは、人との関わり方や自然への敬意を学ぶきっかけになります。自分で考えて行動する力が育ち、子どもの自立や成長につながります。

親子登山に必要な装備品

親子登山では、「安全」と「動きやすさ」を両立した装備が大切です。

山では「転ぶ」「濡れる」「急に寒くなる」といった予想外のことがよく起こります。特に子どもは体力が十分でなく、体温調節も苦手なため、大人以上にしっかりと準備しておく必要があります。

親子登山の基本装備

道具ポイント
リュック子ども用の軽くて背負いやすいもの
トレッキングシューズ滑りにくく、足首をしっかり支えるもの
レインウェア急な雨や風の冷え対策に必須
着替え・タオル汗冷え予防に
帽子・日焼け止め熱中症・紫外線対策
防寒着(フリースやダウンなど)朝夕の冷えや標高差に対応
手袋・ネックウォーマー冬や風の強い日の冷え対策に便利
飲み物脱水予防にこまめに補給
おやつエネルギー補給と気分転換に効果的
救急セット・虫よけケガや虫刺されに備える
地図アプリや紙の地図電波圏外に備えて両方あると安心

しっかりした装備があれば、急な天候変化や子どもの体調不良にも落ち着いて対応できます。

親子登山の計画の立て方

親子登山の計画は、「予定通りにいかなくて当たり前」という気持ちで立てるのがポイントです。

子どもは予想外の行動や体調の変化があるため、予定を詰め込みすぎず、“余白のある計画”を立てることで安心感が生まれます。

登山計画のポイント
  • 山選びは標高1,000m以下の初心者向けが安心
  • まずは「片道1時間程度」のコースからスタート
  • 登山アプリ(YAMAP、YAMARECOなど)でルートを確認し、標高差や所要時間をチェック
  • 天気予報は前日と当日の朝に確認し、雨予報なら迷わず中止
  • 出発は午前中早め(できれば9時まで)に設定
  • 車で行く場合は駐車場とトイレの場所を事前にチェック
  • 登山届を提出(登山ポストまたはオンライン)

余裕をもった計画を立てておけば、当日も気持ちにゆとりが生まれ、親子で安心して山を楽しめます。

親子登山のコースタイムの決め方

子どものペースは「大人の約2倍」と考えておくと安心です。

子どもは歩くスピードがゆっくりで、途中で遊んだり休憩したりするため、予定より時間がかかります。YAMAP MAGAZINEの目安によると、子どもの登山速度は大人の1.5~2倍とされています。

たとえば、大人が1時間で歩けるコースでも、子連れなら「2時間+休憩」で考えるのが目安です。30〜40分ごとに水分補給や休憩をとりましょう。ゴールは「山頂」でなくても、見晴らしの良い場所や東屋にすると気持ちに余裕が生まれます。

親子登山は“のんびりが正解”。大人のペースはいったん忘れて、子どもの歩幅や楽しみ方に合わせることが大切です。

【レベル別】親子登山におすすめの山(九州エリア)

登山経験に応じたおすすめの山を紹介します。

  • 初心者向け
  • 経験者向け
  • キャンプ向け

初心者向け

初めての親子登山は、“安心・近い・短い”の三拍子がそろった山から始めましょう。 子どもとの登山は「登りきれるかな?」「トイレ大丈夫?」「途中で飽きないかな?」と不安がつきもの。だからこそ、登山道が整備されていて、所要時間が短く、アクセスの良い山が安心です。

おすすめの山

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山名所在地標高特徴
金峰山熊本県熊本市665m複数ルートがあり展望も抜群。山頂ではヤマガラとふれあえる。初心者〜中級向け
立田山熊本県熊本市約120m市内中心部から近く、お散歩感覚で登れる。未就学児におすすめ
鞍岳(小鞍岳ルート)熊本県菊池市約900m(登山口からの高低差少なめ)四季の里から片道40〜60分。緩やかな登りと眺望の良さが人気
一ノ峯・二ノ峯熊本県西原村約350m親子で並んで歩ける尾根道。春は新緑が美しく、達成感も味わえる
俵山(ふもと散策ルート)熊本県西原村約300m「萌の里」から草原へ。歩きやすく景色も良い、小さな子どもに最適
大観峰〜押戸石の丘熊本県阿蘇市・南小国町約900m(徒歩部は15分程度)巨石と360度のパノラマが楽しめる。ハイキング感覚で登れる
立花山福岡県福岡市・新宮町・久山町367m山頂から福岡市街や玄界灘を一望できる
油山福岡県福岡市597m滝や岩などの見どころ多数。周回・縦走などコースも多彩
高良山福岡県久留米市約312m神社や歴史的スポットがあり、学びながら歩ける。登山道も整備され安心
由布岳ふもと・塚原高原大分県由布市約600m(高原散策)登山というより自然散策向け。冬は雪景色が広がる
長者原〜タデ原湿原大分県九重町約1,000m(木道エリア)平坦な木道が整備され、2歳からでも歩ける。くじゅう登山の第一歩に最適
金立山佐賀県佐賀市約501m山頂まで道が整備されており登山デビューに安心。途中に景観スポットあり
鏡山唐津市283mふもとから40分ほどで登れる。山頂からは「虹ノ松原」を見下ろす大絶景。
絹笠山(きぬがさやま)長崎県雲仙市879m雲仙温泉街近く。山頂からの夕日は美しく「サンセットヒル」と呼ばれる
えびの高原(池巡りコース)宮崎県えびの市約1,200m木道や緩やかな道で歩きやすい。火山湖や野鳥観察も楽しめる。「森林浴の森百選」
城山公園(展望台)鹿児島県鹿児島市約107m桜島と市街地を一望できる展望台。観光ついでの親子ハイキングに最適

こんな子におすすめ!

普段あまり歩かない子

・立田山(熊本)
・押戸石の丘(熊本)
・タデ原湿原(大分)

少し頑張ってみたい子

・金峰山(熊本)
・一ノ峯・二ノ峯(熊本)
・鞍岳(熊本)

自然を観察したい子

・立田山(熊本)
・俵山ふもと(熊本)
・由布岳ふもと(大分)

まずは「また来たい」と思える山から始めましょう。

経験者向け

ある程度登山に慣れてきたら、「標高が高め」「登りごたえあり」「展望に変化がある」山に挑戦してみましょう。難しすぎず、ワクワク感のあるルートを選ぶのがポイントです。

おすすめの山

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山名所在地標高特徴
皿山熊本県南阿蘇村1,303m阿蘇外輪山に位置。草原と風の道が心地よく、ステップアップに◎
烏帽子岳熊本県南阿蘇村1,337m草原歩きと景色の変化が魅力。飽きずに登れるコース
太郎丸岳・次郎丸岳熊本県上天草市太郎丸:281m 次郎丸:397m岩場や鎖場があり、変化に富む。次郎丸岳山頂は360度の大パノラマ
白髪岳(しらがだけ)熊本県あさぎり町1,417m頂上近くまで林道が整備。冬には樹氷が見られることも。山名の由来
雁俣山(かりまたやま)熊本県美里町1,315m熊本平野や外輪山を一望できる。4〜5月にはカタクリの花も楽しめる
日本一の石段(3333段)熊本県美里町860m日本一の石段を登るチャレンジ登山。途中に休憩所あり。小学生高学年以上向け。運がよければ、ダンベルおじさんに会えるかも
英彦山(ひこさん)福岡県添田町1,199m石段や巨石、神社が点在し“冒険感”がある。表参道ルートは整備され、家族連れにも人気
福智山(上野越ルート)福岡県福智町901mバリエーション豊富なコース。秋の紅葉シーズンにおすすめ
宝満山福岡県太宰府市829m岩場や階段が多く体力勝負。山頂からは360度の絶景。中腹の「100段ガンギ」が名所。麓の下宮は「鬼滅の刃」の聖地としても話題です
沓掛山(くつかけやま)大分県九重町1,503m牧ノ戸峠からアクセス良好。くじゅう連山の中でも登りやすく眺望も美しい
由布岳(東峰)大分県由布市1,580m美しいシルエット。岩場がありワクワク感大。お鉢巡りで達成感も。西峰は危険なので注意
八郎岳長崎県長崎市590m長崎市内最高峰。山頂からの景色は絶景。途中の方言看板に励まされる
黒髪山佐賀県武雄市・有田町516m岩山でスリルあり。展望台からの景色は圧巻。中腹の龍門ダム登山口ルートは家族向け
高千穂峰(たかちほのみね)宮崎県高原町1,574m神話の舞台。歩きごたえがあり、非日常感たっぷり
韓国岳(からくにだけ)宮崎県えびの市・鹿児島県霧島市1,700m火口を見下ろす迫力と絶景が魅力。日本一の火山湖「大浪池」も周回する場合は体力と十分な時間が必要
開聞岳(かいもんだけ)鹿児島県指宿市924m通称「薩摩富士」。前半はなだらか、後半は岩場もあり登りごたえ◎。山頂からは海まで一望

こんな子におすすめ!

体力がついてきた子

・日本一の石段(熊本)
・由布岳(大分)
・韓国岳(宮崎・鹿児島)

好奇心旺盛な子

・太郎丸岳・次郎丸岳(熊本)
・福智山(福岡)
・開聞岳(鹿児島)

歴史や神話が好きな子

・英彦山(福岡)
・宝満山(福岡)
・高千穂峰(宮崎)

「ちょっと頑張って登った!」という体験が、子どもの自信につながります。

キャンプ向け

「登る」「泊まる」「遊ぶ」すべてを体験できるのが、登山×キャンプの魅力。日帰りでは味わえない「星空」「朝日」「自然の音」に囲まれる体験は、子どもの「やってみたい」を伸ばすきっかけになります。

おすすめの山

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山名(登山)キャンプ場名所在地特徴
金峰山ヤマガラビレッジ(熊本市立金峰山自然の家)熊本県熊本市2025年4月リニューアル。「学び・遊び・考える」がテーマの自然体験施設。登山口まで車で3分と近く、小さな子連れでも安心
鞍岳四季の里 旭志熊本県菊池市BBQや芝生広場、カンガルーなど動物とのふれあいが楽しめる。登山道はなだらかで初心者でも安心。
宝満山楞伽院山荘(りょうがいんさんそう) ※旧キャンプセンター福岡県太宰府市山頂付近にある山小屋とキャンプ場。静かに自然を満喫できる。石段が続く登山道はやや修行的で経験者向け。
油山ABURAYAMA FUKUOKA福岡県福岡市市中心部から車で約30分。四季の景色や夜景を楽しめる。登山や川遊び、乳しぼり・乗馬体験、農業体験などアクティビティが豊富。
九重連山法華院山荘(ほっけいんさんそう)大分県久住町九重連山の中心にある山小屋。登山でしか行けない特別な場所。温泉と食事付きで快適に過ごせ、親子でも安心。高原の花や景色を楽しみながら1泊2日の山歩きが可能。
九重連山坊がつるキャンプ場大分県久住町九重連山に囲まれた高原の絶景キャンプ場。登山後にたどり着き、満天の星空や朝焼けが魅力。法華院温泉も徒歩圏内で、自然の中でのテント泊を満喫できる。
黒髪山乳待坊公園いこいの広場佐賀県武雄市黒髪山のふもとにある広々とした公園併設のキャンプ場。複合遊具や芝生広場があり、家族でのんびり過ごせる。登山や自然散策の拠点にも最適。
韓国岳えびの高原キャンプ村宮崎県えびの市霧島連山のふもとにある高原キャンプ場。親子登山の拠点に最適。涼しい気候で自然観察や星空観賞が楽しめ、設備も整っており初めての山泊でも安心。
開聞岳かいもん山麓ふれあい公園鹿児島県指宿市“薩摩富士”と呼ばれる開聞岳のふもとにあるキャンプ場。登山口が近く便利。周辺に温泉や遊具もあり、登山後も家族で楽しめる。

こんな子におすすめ!

キャンプが不安な子

・ヤマガラビレッジ(熊本)
・法華院山荘(大分)
・韓国岳(宮崎)

自然遊びが大好きな子

・四季の里 旭志(熊本)
・ABURAYAMA FUKUOKA(福岡)
・かいもん山麓ふれあい公園(鹿児島)

お泊まりにワクワクする子

・楞伽院山荘(福岡)
・坊がつるキャンプ場(大分)
・乳待坊公園いこいの広場(佐賀)

「山に泊まる」体験は、子どもの心に“自然と暮らす感覚”を刻みます。初めては設備の整った場所から始めるのが安心です。

よくある質問

ぼくも知りたいことがいっぱいあるよ!

ハイキングパパ

親子登山初心者が感じやすい5つの疑問を解説します。

  • 何歳から登れる?
  • トイレ問題はどうする?
  • 雨の日は中止すべき?
  • 迷子や遭難が心配な時は?
  • 装備のコストを抑える方法は?
何歳から登れる?

歩き慣れてくる3歳頃から登山は可能ですが、無理なく楽しめるのは4〜5歳以上がおすすめです。

3歳頃になると体力がついてきて、1時間程度のハイキングコースなら歩ける子も増えます。ただし個人差が大きく、長距離や高低差のある登山はまだ負担が大きいため、コース選びがとても重要です。

金峰山(熊本県熊本市)や一ノ峯・二ノ峯(熊本県西原村)などは登山道が整備されており、3〜4歳でも登れる人気スポット。5歳以上になると、2時間程度の登山も視野に入ります。 「年齢」よりも「体力と機嫌」を優先し、まずは“歩けた”という達成感を重ねていきましょう。

トイレ問題はどうする?

出発前のトイレと携帯トイレを準備しましょう。

山のトイレは限られており、「途中で行きたくなったのにない」というケースは珍しくありません。特に小さな子どもは急に「今すぐ行きたい」となるため、事前準備が大切です。

登山アプリ(YAMAPやYAMARECO)では登山道のトイレ位置も確認可能。市販の携帯トイレ(500〜800円程度)をリュックに入れておくと安心です。 “出発前のトイレ確認”と“携帯トイレの備え”で、トイレの不安を解消しましょう。

雨の日は中止すべき?

原則として、親子登山は雨予報なら中止が安全です。

雨天時は滑りやすい路面や低体温のリスクがあり、小さな子どもには危険が多くなります。また、楽しさより不快感が勝ってしまい、「登山=つらいもの」という印象になる恐れも。

「せっかく予定していたのに…」という時は、自然公園や植物園、舗装された里山散策など、雨天時の代替プランを用意しておくと安心です。 無理せず延期や変更を。親子登山は“晴れの日限定”くらいの気持ちでちょうど良いでしょう。

迷子や遭難が心配な時は?

親子登山では「見える距離を保つ」「声をかける」が基本です。 登山道は分岐や斜面が多く、親の視界から外れてしまうことがあります。ルールをあらかじめ決めておけば迷子リスクを減らせます。

実践したい対策

  • 絶対に離れないと約束する
  • 子どもが走り出したら必ず声をかける
  • 万が一に備えてホイッスルやGPSタグ(AirTagなど)を携帯

「見える距離」と「声かけ」で、親子の安全を守りましょう。

装備のコストを抑える方法は?

まずは“あるもの+必要な分だけ買い足す”で大丈夫です。 最初から高価なギアを揃えなくても、日常の服や持ち物を応用できます。100円ショップやリユース品を活用すれば初期コストはぐっと抑えられます。

コストダウンの工夫

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項目おすすめ節約法
ウェアユニクロやスポーツブランドの速乾Tシャツで代用可
低山なら運動靴+厚手の靴下で十分(滑り止め必須)
リュック家にある軽量バックパックで代用可
レインウェア100円ショップのポンチョでも初回は可
帽子・タオル・虫除けなど100円ショップで揃う
靴・ヘルメットなど専門店やアウトドア施設でレンタル可能

“最初から全部そろえない”のが鉄則。登山回数が増えたら徐々に買い足しましょう。

特に成長期の子どもは1〜2年でサイズアウトするため、レンタルを利用するのもおすすめです。キッズ装備が充実したレンタルサービスでは、1日2,000円前後でフルセット利用が可能です。 まずはレンタルでお試しし、コスパ良く安全・快適な親子登山を始めましょう。

親子登山は小さく始めて楽しく続けよう

親子登山にはさまざまな魅力があります。子どもの成長や季節に合わせ、柔軟に計画を立てましょう。

  • 親子の絆が深まる
  • 子どもの学びと自立心が育つ
  • 心身のリフレッシュ&ダイエット効果
  • デジタルデトックスで感覚がリセット
  • 成長の記録が思い出になる

登山といっても、大げさな準備は不要です。里山や近くの低山から始めれば、忙しい家庭でも無理なく楽しめます。さらに親子登山を楽しみたい方は、以下の記事も参考にしてください。

  • 登山の服装
  • 山旅レポート(まとめ)

「時間がないから…」と感じるときこそ、近くの山に足を運んでみてください。短時間でも心と体をリセットできます。 「また登りたい」と思える体験を重ねることが、長く続けるコツです。

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